帰還事業と拉致【調査会NEWS3125】(R01.11.20)
私も実行委員会事務局長をつとめている北朝鮮人件映画祭(12/14~15)は寄り合い所帯の実行委員会ながら準備が進んでいます。色々な立場から議論してみるとなるほどなあということも多く、特に帰還事業については自分がいかに不勉強だったかあらためて認識しました。拉致問題と帰還事業も密接に関係していると思います。昭和20年代からやっていた拉致を、一人ひとりでは面倒なのでまとめてやったのが帰還事業と言えないこともないでしょう。
12月10日から16日は北朝鮮人権法による北朝鮮人権週間で政府のシンポジウムはじめ同時期にいくつかのイベントが行われますが、可能な方はぜひ御参加下さい。この映画祭は無理に人を引っ張ってくるものではありませんが、関心のありそうな方にイベントの開催が伝わらないことはできるだけ避けたいと思います。拡散に御協力をお願いします。
また、報道関係の皆様には12月14日が北朝鮮帰還事業第1船が新潟港を出港してちょうど60年という時期に、映画祭をはじめとしてこの問題をあらためて取り上げて下さいますようお願いする次第です。
以下、佐伯浩明実行委員長名の開催趣旨です。ご一読いただければ幸いです。
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「北朝鮮に自由を! 人権映画祭」開催にあたり
北朝鮮帰還事業60年 北朝鮮に自由を! 人権映画祭実行委員会委員長 佐伯浩明
今からちょうど60年前の1959年(昭和34年)12月14日、在日朝鮮人を乗せた船が、北朝鮮に向けて、新潟港から出港しました。日朝両赤十字の協定で仕組みが作られ、赤十字国際委員会の関与の下、北朝鮮政府と朝鮮総連が組織を挙げて推し進めた「帰還(北送)事業」の始まりでした。
向かった先は、社会主義国家建設途上の「地上の楽園」のはずでした。しかし、朝鮮戦争で破壊され尽くした国土は、極度の物不足…、怯える家族に注がれた厳しい監視の目…、楽園とは名ばかりの地獄でした。
「総連に騙された」「日本に帰りたい」 嘆いた帰国者には冷笑が返って来ました。反抗した者は強制収容所に送られました。現実に絶望し、「こんな筈ではなかったのに」と、自ら命を絶った帰国者もいました。その実態は、苦しみ喘ぐ帰国者からの手紙等で密かに日本に伝えられ、北朝鮮への帰国を望む在日朝鮮人も減少し、1984年(昭和59年)7月に事業そのものが終了しました。
この24年間に総計9万3340人(うち妻、夫、子供達など日本人は6839人)もの在日朝鮮人とその妻子らが、北朝鮮に送られました。しかし、日本は戦後復興に夢中で北朝鮮に渡った日本人妻や在日朝鮮人の動向には無関心でした。
そんな日本政府の動きを窺っていた北朝鮮は、帰還(北送)事業の前後から、国を挙げて、今も家族を苦しめている犯罪を行って来ました。拉致です。
日本政府・警察が認める日本人らの拉致被害及び未遂のケースは14件21人で、さらに警察庁が明らかにした北朝鮮への拉致の疑いが排除できない失踪者は約900人にものぼります。北朝鮮が拉致を認めて謝罪し、帰国できたのは5人に過ぎません。深刻な人権問題です。
北朝鮮による拉致被害は日本人だけではありません。韓国をはじめ10か国以上にも及び、『国連北朝鮮人権調査報告書』によれば、朝鮮戦争休戦以降今日まで、北朝鮮により拘束もしくは拉致された韓国人は3835人。うち516人が未帰還のままです。さらに、朝鮮戦争中に北朝鮮に拉致された韓国の民間人は9万人以上にのぼります。この他、少なくとも5万人の韓国軍捕虜が戦後帰還できず、うち約500人は今も北に囚われていると推定されています。
幾多の悲劇を生んだ帰還(北送)事業には、もちろん当初から反対し、抗議し、帰国者を支えて来た人達がいました。さらに、北朝鮮による拉致犯罪を確信し、抗議し、被害者家族を支援して来た人達もいました。そうした各界各層の人々が連携して、この度、北朝鮮の人権に焦点を定めた「北朝鮮人権映画祭」を開催する運びとなりました。
第一日目は帰国事業の欺瞞と悲劇に関して、二日目は朝鮮半島内の実情と拉致問題の深刻さについて、新たな動きも含めた合計8本の日韓両国の映画作品を上映し、制作に携わった人たちのトーク・セッションもあります。
日本で初めての取り組みです。充分な準備は出来ていません。しかし、北朝鮮で苦しんでいる日本人、韓国人のみならず、朝鮮半島で苦しんでいる民衆の人権を守ろうという、壮大な挑戦です。
是非、拓殖大学文京キャンパスに足を運び、あなたの目で確かめてください。あなたの耳で聴いてください。そして、あなたの心で受け止めてください。
人権問題で苦しむ多くの人々を、救い出すために !
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北朝鮮船・遺体着岸漂流一覧(令和元年11月17日現在確認分)
http://araki.way-nifty.com/araki/2019/11/post-d2ab68.html
着岸漂流一覧と失踪関連地点マップ
https://drive.google.com/open?id=1Nsd5Xf9dqDa6AsYv5_4VspEFmeNh95qS&usp=sharing
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<調査会・特定失踪者家族会役員の参加するイベント(一般公開の拉致問題に関係するもの)・メディア出演・寄稿・特定失踪者問題に関する報道(突発事案などで、変更される可能性もあります)等>
※事前申込み・参加費等についてはお問い合わせ先にご連絡下さい。
★11月24日(日)14:00 「拉致問題を考える鹿屋の集い」(特定失踪者問題調査会主催)
・鹿屋市札元公民館 0994-42-5825 鹿屋市札元1-24-3
・調査会役員が参加
※今回の検証の報告の記者会見を兼ねます
★12月7日(土) 13:00「みやこ町人権のつどい」(みやこ町主催)
・サン・グレートみやこ(みやこ町役場斜向かい 福岡県みやこ町勝山黒田86-1 0930-32-5540)
・調査会代表荒木が参加
★12月14日(土)・15日(日)「北朝鮮帰還事業60年 北朝鮮に自由を!人権映画祭」(同映画祭実行委員会主催)
・拓殖大学文京キャンパス(地下鉄丸ノ内線茗荷谷駅徒歩5分 文京区小日向3-4-14)
・調査会代表荒木・副代表村尾他役員が参加
・問い合わせ:調査会
★12月14日(土) 「人権啓発国際シンポジウム」(政府主催)
・イイノホール(地下鉄霞ヶ関・内幸町駅下車 東京都千代田区内幸町2-1-1)
・今井英輝特定失踪者家族会会長が登壇
★令和元年1月14日(火) 「平和講演会」(尼崎市主催)
・尼崎市中央北生涯学習プラザ 兵庫県尼崎市東難波町2-14-1
・竹下珠路特定失踪者家族会事務局長が参加
★3月1日(日)「帰すべき人を日本へ 拉致被害者救出! 北朝鮮に自由と平和を! 関西集会」(特定失踪者問題調査会・特定失踪者家族会主催)
・兵庫県民会館(神戸市営地下鉄県庁前下車すぐ。神戸市中央区下山手通4-16-3)
・調査会・特定失踪者家族会役員が参加
・問合せ:調査会
★3月22日(日)「人権啓発集会&国民大行進」(救う会福岡主催)
・(集会会場)天神スカイホール福岡市中央区天神1-4-1
吉見美保特定失踪者家族会副会長が参加
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・FM「オレがやらなきゃ誰がやる!」
毎週木曜日21:00~、「RADIO TXT FM Dramacity 776.fm」(札幌)
副代表村尾がパーソナリティー
インターネット「ListenRadio」で札幌以外でもパソコン・スマホから聴取できます。
http://listenradio.jp
・channelAJER(チャンネル アジャ)では代表荒木の担当する番組『救い、守り、創る』を送信しています。会員制ですが1回30分の番組の前半は無料で視聴していただけます。
http://ajer.jp
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※特定失踪者に関わる報道は地域限定であってもできるだけ多くの方に知らせたいと思います。報道関係の皆様で特集記事掲載や特集番組放送などについて、可能であればメール(代表荒木アドレス宛)にてお知らせ下さい。
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