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2021年4月16日

弘昇丸事件(日本における外事事件の歴史6)【調査会NEWS3425】(R03.4.16)

特定失踪者問題調査会特別調査班

 これまで戦後の日本で摘発された北朝鮮関係による外事事件をいくつか紹介してきましたが、当時の報道記事を集めてみていると、工作員による活動は日本国内での情報収集だけでなく、その活動資金を得るための密輸に関する内容も多く目にするようになってきました。

 今回、紹介する事件も工作員の密出入国だけでなく、活動資金を得るための密輸も行っていた事件ですが、当時の報道記事だけでは分からないことも結構あります。

 摘発の端緒となった舞台は北海道爾志郡乙部村の乙部港で、この地域は明治2(1869)年の函館戦争時、新政府軍1,500名が五稜郭攻撃のために上陸した地でもあります。

 ここに昭和31(1966)年10月3日、山口県下関市に船籍がある漁船・『弘昇丸(11.8トン)』が着岸し、乗組員が船を放置したまま行方不明となり、北海道警をはじめ、大阪府警、兵庫県警、山口県警などの協力によって密輸や工作員等の出入国に第11海幸丸も関係していたことが判明した結果、5人の関係者逮捕と全国13カ所の家宅捜索が行われ、工作活動用に密輸した銀塊などが証拠品として押収され、関係者10数人の指名手配が行われたというのが当時の報道記事です。

 このニュースに度々登場する書籍『戦後の外事事件(外事事件研究会=東京法令出版)』の中ではこの事件について、「北朝鮮工作員・須谷良介こと崔竜雲 (当時32歳)が、北朝鮮でスパイ訓練を受けるために密出入国し、北朝鮮との密貿易に従事していた北朝鮮工作員 金山斗七こと金斗七(当時36歳)が漁船を利用して崔竜雲ら北朝鮮工作員の北朝鮮との密出入国を手引きしていたスパイ事件である。」と紹介しています。

 崔竜雲については「崔竜雲は、東京都内居住の朝鮮総聯女性同盟副委員長及び北朝鮮から派遣された氏名不詳の北朝鮮工作員Aから獲得され昭和31(1956)年1月末、Aらとともに、福岡県八幡港からノルウェー船・プロデュース号に乗り、香港経由で北朝鮮に密出国した。その後約8ヶ月間のスパイ訓練を受け、●妻子の北朝鮮帰国、●新たに派遣される北朝鮮工作員・李亨のアジト設定、外国人登録証明書の不正入手などの任務を指示され、李亨とともに、昭和31(1956)年10月3日、無線機、エ作資金等を携行して、金斗七の手引きにより漁船・弘昇丸で北海道乙部港から密入国した。」と記述されています。

 しかし当時の事件内容を掲載した北海道新聞や読売新聞では崔竜雲や李亨についての記載はなく、代わりに「北鮮政府対日諜報工作担当将校・姜某」という人物が乙部港から密入国したように記載されています。現在から遡ること、64年も前に起こった事件ですからどれが事実なのか分かりませんが、報道記事や「戦後の外事事件」にも記載されていないことがあります。

 それは、昭和31(1956)年10月3日に弘昇丸が乙部港に着岸した日の事です。調査会が平成27(2015)年5月下旬に北海道で行った「第26回 1万キロ現地調査」の際、弘昇丸事件の現場となった乙部港を訪れた際に事件当時、乙部港の漁協で受付業務をしておられた方と会うことが出来て、事件当日のお話を伺うことが出来ました。

 その内容は、「弘昇丸から下船してきた3人の男が漁協に立ち寄り、うち1人が函館への行き方を聞いてきた」というもので、受付におられた方は国道への出方を説明したところ、「船(弘昇丸)はそこ(漁協前の岸壁)に繋いでおくから」といって、漁協から出て行ったといい、後日、町の人からその3人が漁協から出て「国道に出るところまで行ったところで警察に逮捕された」と聞いたということでした。また逮捕したのは交番の警察官ではなかった様子で、事前に乙部港に弘昇丸が立寄る情報を入手した道警が待ち構えていたと判断されました。

 この証言が事実だとすると、昭和31(1956)年10月3日、乙部港に着岸した弘昇丸から下船した3名の氏名は不詳ですが、下船直後に逮捕されていたことになり、報道記事や「戦後の外事事件」にも記載されていない別の事実が存在することになります。

 下の資料をご覧いただけば分かるように、書籍『戦後の外事事件』の弘昇丸事件の概要と北海道新聞、読売新聞の報道記事では崔竜雲の存在について違いがあり、今一つ不明な点が残ります。

 ところで、弘昇丸は何故北海道に現れたのでしょうか?

 昭和31(1956)年10月3日、乙部港に着岸した弘昇丸から下船した3名が乙部港の漁協に立ち寄り、受付の男性に函館までの行き方を訪ねたといいます。

同船に乗っていたと思われる崔竜雲は北朝鮮でスパイの訓練を受けた後、日本に向かう際に同行する工作員・李亨のアジト設定も命じられています。

 この内容を総合すると、崔竜雲は同行する工作員・李亨のアジト設定について北海道、具体的には函館に拠点を設けるようにあらかじめ指令を受けていたのではないでしょうか。そして弘昇丸は「放置された」のではなく、函館で何らかの目的を遂げた後はまた乙部港に戻ってくる予定ではなかったか。そのために漁協の受付をしていた男性に「船(弘昇丸)はそこ(漁協前の岸壁)に繋いでおくから」と、ことわりを入れたのではないかということです。

 仮に弘昇丸で乙部港に着いた工作員・李亨が北海道内でのアジト設定に成功し、北海道内での工作組織の土台を築いていたとしたら、約10年後に北海道に現れて雄武町で日本人・渡辺秀子さんと知り合い結婚した工作員・高大基の活動も何らかの関係性があるのかとも思ってしまいます。

 北海道は、公開・非公開の特定失踪者、警察発表の行方不明者を含めて70名近い方々が失踪しているところです。戦後の日本で一部は摘発されながらも当局の監視の網をかいくぐって着々と工作組織が広がっていく。スパイを摘発し厳正に処罰する法律が整備されていない日本は工作員たちにとって楽園なのかもしれません。

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(資料)

◆『戦後の外事事件』「弘昇丸事件-昭和32年6月25日 北海道警察検挙」

・北朝鮮工作員・須谷良介こと崔竜雲(当時32歳)が、北朝鮮でスパイ訓練を受けるために密出入国。

・北朝鮮との密貿易に従事していた北朝鮮工作員・金山斗七こと金斗七(当時36歳)が漁船を利用して崔竜雲ら北朝鮮工作員の北朝鮮との密出入国を手引きしていたスパイ事件。

・崔竜雲は、東京都内居住の朝鮮総聯女性同盟副委員長及び北朝鮮から派遣された氏名不詳の北朝鮮工作員Aから獲得され、昭和31(1956)年1月末、Aらとともに、福岡県八幡港からノルウェー船・プロデュース号に乗り、香港経由で北朝鮮に密出国。

・北朝鮮で約8ヶ月間のスパイ訓練を受け、妻子の北朝鮮帰国、新たに派遣される北朝鮮工作員・李亨のアジト設定、外国人登録証明書の不正入手などの任務を指示される。

・工作員・李亨とともに、昭和31(1956)年10月3日、金斗七の手引きにより漁船・弘昇丸で無線機、エ作資金等を携行して、北海道乙部港から密入国。

・金斗七は、他にも昭和31(1956)年7月には北朝鮮工作員4人を「弘昇丸」で、昭和32(1957)年8月にも北朝鮮工作員3人を「第11海幸丸」で、我が国と北朝鮮の間の密出入国を手引き。

・北海道警察が昭和32(1957)年6月25日、崔竜雲を逮捕。

・10月9日に金斗七を逮捕。

・12月6日までの間に関係者7人を逮捕。

◆昭和32(1957)年12月10日付北海道新聞

「北鮮の対日工作グループ5人を逮捕-銀塊、ヤミドルも押収-さらに10数人を手配」

 ・道警本部警備2課、道警函館方面本部警備課では昨年10月以来、北鮮対日工作連絡ルート、密貿易ルートを極秘裏に内偵していた。

・9日までに兵庫県外事課、奈良、山口県警警備課の協力で神戸市生田区元町通、朝鮮人・金山斗七こと金斗七(36)、大阪市西成区東田町桜荘内、船員、朝鮮人・藤本正夫こと泰歳鳳(50)、兵庫県三原郡西淡町字阿那賀、菅平六(58)、神戸市垂水区西垂水町下梅ケ谷、小札三夫(29)、同市葺合区日暮通6-14、李春達(45)の5人を出入国管理令、外国為替、外国貿易管理法と関税法違反容疑でそれぞれ自宅で逮捕。

・その一味とみられる大阪市浪速区栄町2丁目71、船長・松田清隆(32)、対日工作の大物といわれる北鮮諜報工作担当将校・姜某(35、6歳)、船長・金奉彦(32)ら10数人を指名手配。

・取調べの結果、これら一味は北鮮政府の密命を帯び10数トンの発動機船2隻を使って日本国内で活躍するスパイを密入国させたほか、資金として多数の銀塊、鉛、メンタイ油などの密輸を行っていた。

・これまでの捜査により政府の密命を受けた北鮮スパイが、日本国内に大がかりな諜報組織を作ろうとしていた秘密計画の全容が明らかとなった。

・逮捕された金ら一味は北鮮の対日諜報機関の在日一部門として国交未回復である日鮮間を往来し、北鮮側の対日スパイを日本に不法侵入させ、その連絡資金として米ドル、銀塊の密輸に当たっていた。

・昨年10月3日、爾志郡乙部港に北鮮から密入国し、その時の使用船・弘昇丸(11.8トン)=船籍・下関市=を放置したまま乗組員は下船、行方不明となった。

・道警函館方面本部で捜査していたが、たまたま同船は昨年7月28日、新潟港から在日北鮮スパイと思われる朴某(年齢不詳)ほか8人を乗せ、北鮮興南港に送り込んだものであることがわかり、さらに同年10月3日午後3時ごろ同港から弘昇丸に北鮮政府の密命を受けたスパイ、姜某を乗せ、乙部村に不法入国させたことが明らかになった。

・姜らは連絡用として携帯無線機を携行し、連絡所設置の使命を帯び対日工作の活動資金として米ドル、日本円を不法所持。

・船はこのほか第11海幸丸(47.03トン)=船籍・神戸市、松井繁夫さん所有=も使用され菅、小札、李のほか同船乗組みの兵庫県三原郡阿那賀村、山崎竹蔵(59)、同山崎常夫(23)を追及したところ、第1海幸丸は8月12日、山口県萩港から洋服生地560ヤール・約120万円、大工用ノコ300丁・約23万円を積んで北鮮退潮港に密航し、スパイとみられる朝鮮人2人を北鮮に送り込み、その見返りとして北鮮から銀塊約59キロ・60万円、メンタイ油約3トン・39万円、鉛約13トン・130万円を愛媛県新居浜港に持ち帰り密輸していたもの。

・金ら5人はいずれも身柄を函館に引致、取調べを進めている。

・銀塊その他の品物はそれぞれの自宅、その他を家宅捜索していずれも証拠品として押収した。

・捜査当局ではこれらスパイは国内の政治、経済、軍事情報のキャッチ、在日朝鮮人の平和的統一工作、在日韓国系朝鮮人の北鮮への寝返りと、これらのものの韓国内への偽装侵入工作でないかとみている。

・警察庁小野警備2課長の話

「こんど捕らえた密航団は10数人で組織されているものとみられる。いままでの密航団は密貿易に重点を置いていたが、こんどのは工作員の運搬に重点を注いでいる、徹底的に調べる方針だ」

◆昭和32(1957)年12月10日付北海道新聞

「北鮮諜報機関に手入れ-組織員ら5人を逮捕-活動資金の輸送など担う」

・北鮮の対日工作グループを追及していた道警本部警備2課と同函館方面本部は、このほどその組織をキャッチ、大阪府警、兵庫、山口県警らと協力して9日までに出入国管理令、外国為替および外国貿易管理法、関税法など違反の疑いで北鮮政府諜報組織員ら5人を逮捕。

・一味のアジトなど13ヶ所を捜索して銀塊60キロ(時価60万円)米ドルなどを押収。

・同時にすでに密入国している対日工作の大物といわれる北鮮諜報工作担当将校姜某(年令35、6歳)船長・金泰彦(32)ら10数人を全国に指名手配。

・逮捕者

▽神戸市生田区元町通2-18  金山こと金斗七(34)

▽熊本県八代郡上松求麻村字葉木  機関長・藤本正夫こと泰歳鳳(50?)

 ※ 別紙面では「大阪市西成区東田町桜荘内…」となっている。

▽兵庫県三原郡西淡町字阿那賀村  第11海幸丸船長・菅 兵六(平六?)(58)

▽神戸市垂水区西垂水町梅ヶ谷 事務長・小札三夫(29)

▽神戸市茸合区日暮通6の14  甲板員・李春達(45)

・道警本部の発表でこのグループは北鮮の対日スパイ工作機関の在日一部員として

① 日本―北鮮間を非合法往復、北鮮スパイの日本への送り込みと帰国。

② 日本に不法侵入して各所の工作活動をしている工作員と北鮮とのレポ。

③ 北鮮から工作員の活動資金として流される米ドルや銀塊、などの輸送を行っていた。

・摘発の糸口は昨年10月3日、爾志郡乙部村漁港に密航、乗捨ててある弘昇丸(11.8トン=船籍・山口県)を道警函館方面本部員が発見、捜査の結果、第11海幸丸(47.03トン=船籍・神戸市)が同船とともに北鮮―日本間を往復、貿易業者を偽って対日工作員を運んでいた事実を掴んだ。

・ことし10月26、31の両日、海幸丸船長・菅、事務長・小札、甲板員・李ら3人を逮捕。

・北鮮からポポータブル無線機などを持って日本に潜りこんでいることから、無線連絡所設置の使命を持っていたものと見られる。

・海幸丸は洋服地560ヤール(120万円相当)と大工ノコギリ300丁(23万円相当)を北鮮に密輸、見返りとして北鮮から銀塊60キロ、(時価60万円)、メンタイ油2トン(39万円相当)、鉛13トン(時価130万円)を愛媛県新居浜港に密輸入した。

・グループは12月2日大阪府警と山口県警で逮捕した在日朝鮮人地下組織とはまったく別の組織に属する。

◆昭和32(1957)年12月10日付読売新聞

「北鮮諜報グループ、諜報員ら7人逮捕-全国で13カ所捜索」

・警察庁では北朝鮮から日本に潜入していた対日諜報工作グループの実体を追及するよう指示していた。

・この結果一つの組織が判明、北海道警、警視庁、大阪府警をはじめ、京都、奈良、兵庫各県警が協力、9日までに外国為替管理法、関税法、出入国管理令違反容疑で神戸市生田区元町2-38、北鮮政府諜報組織員・金斗七(35)、大阪市西成区東田町19、桜荘内・藤本正夫こと泰裁鳳(30)ら7人を逮捕。

・一味のアジトなど13カ所を捜索、銀塊、ソ連製器材、米ドルなどを押収。

・同時に既に密入国している北鮮政府対日諜報工作担当将校・姜某、船長・金奉彦(31)ら数人を全国に指名手配。

・10月3日、北海道爾志郡乙部村の漁港に弘昇丸(12トン)が乗り捨ててあるのを北海道警察函館方面隊の係官が発見、捜査の結果、第11海幸丸(45トン)が同船とともに北鮮、日本間を往復、正規貿易にカムフラージュしてこれら工作員の運搬をしていたことが判明。

・同月26、31両日、第11海幸丸船長・菅平六(57)、同事務長・小札三夫(29)、同甲板長・李春達(47)3名を逮捕。

・取調べの結果、彼らが北鮮から無線器材を持って日本に潜入していることが判り、今度の摘発となった。

・全員を逮捕していないため一味の活動についてははっきりつかんでいないが、現在までの調べで主な任務は

①日本国内における政治、経済、軍事情報の収集

②在日韓国系、北鮮系朝鮮人の平和的な統一工作

③在日韓国系朝鮮人の北鮮政府への寝返りとこれらの者の韓国への偽装潜入工作

等ではないかと当局ではみている。

・押収した銀塊は58キロ(時価60万円)、このほか明太子油、米ドル、日本円など総額250万円で、この両船で運んだ対日工作員は10名に上がっている。

・金斗七にかかわる外国為替管理法違反、出入国管理令違反、外国貿易管理法違反、関税法違反の第1回公判は10日午前10時から函館地裁で行われる。

為替管理法、関税法、出入国管理令違反容疑で神戸市生田区元町2-38、北鮮政府諜報組織員・金斗七(35)、大阪市西成区東田町19、桜荘内・藤本正夫こと泰裁鳳(30)ら7人を逮捕、一味のアジトなど13カ所を捜索、銀塊、ソ連製器材、米ドルなどを押収した。

またこれと同時に既に密入国している北鮮政府対日諜報工作担当将校・姜某、船長・金奉彦(31)ら数人を全国に指名手配した。

当局の調べによるとさる10月3日、北海道爾志郡乙部村の漁港に弘昇丸(12トン)が乗り捨ててあるのを北海道警函館方面隊の係官が発見、追及したところ第11海幸丸(45トン)が同船とともに北鮮、日本間を往復、正規貿易にカムフラージュしてこれら工作員の運搬をしていたことが判明、同月26、31両日、第11海幸丸船長・菅平六(57)、同事務長・小札三夫(29)、同甲板長・李春達(47)3名を逮捕、取調べた結果、彼らが北鮮から無線器材を持って日本に潜入していることが判り、今度の摘発となった。

まだ全員を摘発していないため一味の活動についてははっきりつかんでいないが、現在までの調べによると主な任務は①日本国内における政治、経済、軍事情報の収集、②在日韓国系、北鮮系朝鮮人の平和的な統一工作、③在日韓国系朝鮮人の北鮮政府への寝返りとこれらのものの韓国への擬装潜入工作などではないかと当局ではみている。

なお押収した銀塊は58キロ(時価60万円)、このほか明太子油、米ドル、日本円など総額250万円で、この両船で運んだ対日工作員は10名に上っている。

なお金斗七にかかわる外国為替管理法違反、出入国管理令違反、外国貿易管理法違反、関税法違反の第1回公判は10日午前10時から函館地裁で行われる。

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https://www.youtube.com/channel/UCSa3H61PRYDyRy4aHvF_VSA

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北朝鮮船・遺体着岸漂流一覧(令和3年1月22日現在確認分)

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着岸漂流一覧と失踪関連地点マップ

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