渡辺秀子さん・敬美さん剛さん姉弟の失踪について【調査会NEWS3472】(R3.7.23)
【調査会NEWS3472】(R3.7.23)
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昨日7月22日、帯広市で地元の皆さんによる署名活動が行われました。札幌など遠隔地からの応援もあり、大きな成果がありました。暑い中活動された皆様に御礼申し上げます。
この署名の場には渡辺秀子さんの妹であり高敬美・剛姉弟の叔母にあたる帯広在住の鳥海冏子さんも参加されました。お知らせしたように途中YouTubeライブも行いました。鳥海さんのメッセージも入っていますのでぜひご覧下さい。
それにしても渡辺秀子さんと敬美・剛姉弟の事件は大変複雑です。先に行くと福留貴美子さんにもつながります。下に昨日関係者に配布した資料を付けておきますのでご覧ください。そこにあるように政府は警察が拉致と断定している高姉弟について、政府認定拉致被害者と同じに扱うと言っておきながら、事実上ほとんど無視しているというのが現状です。今後国会とも連携して正していこうと思います。ご一読いただきぜひご協力下さいますようお願い申し上げます。
なお富田安紀子さんがインターネットに連載している漫画「俺Antif@拉致ゲーの強制イベントから逃げられません。」に3人の話が出てきます。渡辺秀子さんと福留貴美子さんの関係はフィクションですが全体の雰囲気を感じ取るには良いかと思います。ぜひご一読ください。
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1、渡辺秀子さん・敬美・剛姉弟
渡辺秀子さん(写真左)は昭和16年(1941)6月5日釧路生まれ。中学生のとき帯広に転居。市立大谷高校中退。実家の中華料理店に勤務。その後友人を頼って網走、雄武町を転転とする。
紋別市の飲食店勤務当時高大基と出会う。昭和42年(1967)3月1日結婚し、東京へ。中野区に居住。その後 埼玉県入間郡、続いて埼玉県上福岡市に転居。昭和42年4月10日長女敬美さん(写真中)出産。昭和45年(1970)6月29日長男剛(写真右)さん出産。
昭和48年(1973)8月帯広市に一時帰省。その後東京に戻る。10月、ユニバーストレーディング社周辺で突然失踪した夫高大基の行方を捜す。12月「大阪の友人宅にいる」と電話を両親にした後、失踪。
2、高大基(通称 高山大基 渡辺大基)
昭和2年(1927)9月5日愛媛県西宇和郡生まれ。両親とも在日朝鮮人。九州大学、大阪外語大学ロシア語学科卒業。朝鮮総聯傘下の朝鮮問題研究所資料室長。後述の金炳植から受けた最初の赴任地(工作員としての)が北海道だったと言われる(時期は不明。場所は十勝地方という説とオホーツク海沿岸という説がある)。
昭和42年(1967)3月1日渡辺秀子さんと結婚。その後ユニバース・トレーディング社設立
(この間高大基自身が腹心であった北朝鮮第1副議長金炳植が平壌で幽閉される)
昭和48年(1973)6月頃 北朝鮮へ突然召還
1970年半ば、ピョンヤンにて、金正敏と面会、70年後半で音信途絶える。金炳植との関係から政治犯収容所に入れられたとされている。
3、ユニバーストレーディング社
同社は昭和46年(1971)6月30日東京都品川区に資本金4000万円で設立される。設立者は当時の朝鮮総聯で韓徳銖(ハン・ドクス)議長に次ぐ権力を振るった金炳植(キム・ビョンシク)第1副議長であり、「責任は取らせないので名前だけ貸してほしい」との約束で東京都立板橋高校夜間部時代の恩師を社長の椅子に座らせ、北朝鮮工作組織であることをカモフラージュする。
通常の貿易業務をする約20人の社員と、ドミトルグループと呼ばれる朝鮮高校卒業生、在日本朝鮮留学生同盟(留学同・朝鮮学校以外の学校の在日学生で組織した団体)を中心として集めた工作員グループ10人とで構成された。その多くは、高校・大学卒業直前、「就職先について説明がある」と朝鮮総聯に呼び出されて面接を受け、総聯関連の施設に数ヶ月通ったあと社員となった。この中にも工作員になった者がいるという。
このユニトレ社のリーダーが「専務」と呼ばれた金炳植の腹心、高大基である。金炳植は当時朝鮮総聯の実権のすべてを掌握していた韓徳銖の姪婿で、韓徳銖に取り入ることにより勢力を拡大していく。昭和34年(1959)総聯人事部長、昭和38年(1963)1月人事部を廃し組織部長に就任、昭和41年(1966)10月副議長に就任。昭和46年(1971)1月第一副議長ポストを創設して就任し、韓徳銖を凌ぐほどの勢力を誇示する。ユニトレ社設立時はまさに絶頂期である。ちなみにユニトレ社の入っていたのはビルの4階だが、警備会社の社員としてその階の受付をしていたのが昭和51年モンゴルに行くと言って出国したまま失踪し、その後よど号ハイジャック事件(昭和45年)の犯人の1人である岡本武の妻になっていたことが分かった福留貴美子さんである。
金炳植が行ったのは韓徳銖権力の絶対化であり、在日運動のすべてを韓徳銖が指導してきたとする在日運動史の捏造である。このやり方は金正日が父親金日成を絶対化することによって自分の権力を確立していったやり方と同じだが組織内部での反発も激しいものがあった。それを封殺するための手足となったのが半分地下組織であった「学習組」である。その後、「学習組」の中でも特に金炳植に対する忠誠心の強い者を選んで作られたのが「ふくろう部隊」であり、反主流派を徹底的に監視し攻撃材料を集め、組織から追放した。
これらの金炳植の一連の行動を韓徳銖や北朝鮮本国は黙認してきたが、昭和46年(1971)後半に入り「金炳植の言うことは金日成の言うことと同じである」として、自分の意思を金日成の教示として「学習組」に伝達するまでとなり、昭和47年(1972)10月南北赤十字会談の代表として平壌に入った際、「反党反革命宗派分子」としてそのまま北朝鮮に幽閉された。
平成5年(1993)12月の最高人民会議(国会)で国家副主席に就任するが、その目的は朝鮮総聯が帰国事業の際に帰国者から預かった資産を回収するのに金炳植の名前が必要であったからとされる。ちなみにこの最高人民会議の時期はは金日成と金正日の対立が顕在化したときであり、約20年間金正日によって僻地に幽閉されていた金日成の弟金英柱も国家副主席になっている。内部の権力闘争とも何らかの関係があるものと思われる。
昭和48年(1973)10月頃、突然失踪した夫の足跡を探し求め渡辺秀子さんはユニトレ社周辺で夫の行方を探すことになるが、ユニトレ社の活動実態の発覚を恐れた工作員木下陽子(当時は日本国籍。朝鮮名洪寿惠)は、ドミトルグループに身柄の拘束を指示、母子3人を都内のマンションに連れ去ったとみられている。
渡辺さんはユニトレ社の男子用アジトとして使用されていた目黒区のマンションに、2児は工作員の都内の実家を転々とし、最終的に品川区の女性用アジトのマンションで監視されたという。昭和49(1974)年1~2月、渡辺さんを目黒のマンションで目撃した元社員は「渡辺さんは、縛られているような状態ではなかった。子供は一緒にいなかった」と証言している。工作員グループは3月ごろ、母子3人を北朝鮮に連れ去ることを計画するが天候などの原因で工作船との接触に失敗する。
都内に連れ戻された渡辺さんは、さらに別の目黒区のマンションに移されたが、その後については北朝鮮に連れて行かれたという説と殺害された説に二つがある。2児については元の品川区のマンションに戻されて、その後6月に福井県小浜市の岡津海岸から北朝鮮に連れ去られたとみられている。
4、3人の失踪についての対処
○平成15年(2003)1月には渡辺秀子さんの妹である帯広市在住の鳥海冏子(けいこ)さんが警視庁に殺人及び国外移送目的略取の罪名にて告訴している。
○調査会では平成15年7月に拉致の可能性が高い失踪者として敬美さん・剛さんを公表。渡辺秀子さんについては拉致の可能性の高い失踪者(通称「1000番代リスト」)としている。
○平成15年(2003)2月7日付「夕刊フジ」に「秀子さんの殺害現場にいたが、別の工作員2人が殺害した。遺体を秋田、山形両県境の海岸で捨てた」との工作員証言を警察当局情報として報じられるが、翌平成16年4月発刊の川邊克朗著「拉致はなぜ防げなかったか」(ちくま新書)では、兵庫県警の調べで渡辺さんは失踪直後に殺害されたといわれていたものの、実際は一年後も生きていたことが判明。公安当局も「ご主人に会わせるからと言われて北朝鮮に渡り、今も北朝鮮で生きている可能性も捨てきれない」と書かれている。
○平成16年(2004)9月には調査会代表荒木・同常務理事(当時)岡田の連名で兵庫県警に「渡辺秀子さんに関する質問書」を提出。約1か月後に兵庫県警外事課から岡田に口頭で「生死の両面から捜査している」との返答があった。証言をもとに兵庫県警は遺体の捜索を行ったが発見できず、これ以上の捜査は困難との判断で一度は迷宮入りした事件であったという。
○平成19年(2007)4月12日、警察庁は子供2人を拉致被害者と断定し、警視庁と兵庫県警による合同捜査本部を設置した(ただし拉致認定は拉致被害者支援法で行われ、同法には国籍状況があるため政府認定拉致被害者ではなく、この2人だけが「警察断定拉致被害者」とされている)。
○平成19年(2007)4月20日、調査会役員と帯広から上京した鳥海さんで内閣府拉致対策本部事務局を訪ね、国籍条項など一刻も早い現行法の改正を要請した。席上、当時の総合調整室長は、拉致認定被害者と実質的に違いのない対応をすることを約束したが、現在でも拉致被害者は支援法の対象の17名としかしておらず、現実には政府はほとんど対応していない。
○平成19年(2007)4月25日、警視庁公安部は工作員の人材を集める役割を担ったとして朝鮮総聯傘下の在日本朝鮮留学生同盟、高大基が室長をつとめた同じく総聯傘下の朝鮮文化研究所、2児の世話役として工作船に同乗して北朝鮮に送り届けたとされる女性工作員の東京都荒川区内の自宅、また、木下陽子の元夫の愛知県豊橋市内の実家を一斉に家宅捜索した。翌26日には木下陽子の逮捕状をとり、国際手配した。
※以上は石高健次元朝日放送プロデューサー・岡田和典特定失踪者問題調査会常任顧問の論文などをもとに作成
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★月刊「正論」8月号(7月1日発行)「苦境の拉致被害者へ日本の声絶やさない」
・幹事長村尾が寄稿
★8月22日(日) 神戸集会(福岡方式:一般参加とYouTubeライブのハイブリッド開催)
・代表荒木が参加
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★8月28日(土) 福島集会(福岡方式:一般参加とYouTubeライブのハイブリッド開催)
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★9月2日(木) 18:30 石川集会(福岡方式:一般参加とYouTubeライブのハイブリッド開催)
・代表荒木・幹事大口が参加
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・代表荒木が参加
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北朝鮮船・遺体着岸漂流一覧(令和3年1月22日現在確認分)
http://araki.way-nifty.com/araki/2021/01/post-2e613f.html
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